Tassili memo

日々のメモ 気持ちのおもむくままに あわせて 過去の写真や文章のまとめ

栂池自然園 ・・ 二人旅♪ (2)

 10:00 いざ、出発!

「お前、先に歩け」


 歩きだしてすぐ、「パパ、スノーシューでよかった~!」と、思った。

雪は・・今日は・・クラスト・・歩くたびに・・ザクッ、ザクッ・・

もし、スキーで平らなところだけのお散歩にしていたら・・
慣れぬスキーとブーツに・・足をとられて・・ころんで・・ギクッかポキッ・・ぞっ!


 私が前、旦那が後ろ・・で、もくもくと・・歩く。

私は、いつものペースで・・彼は、彼のペースで・・

彼は足が速いから・・追い抜かされたり・・写真を撮っている間に、私が、また追い抜いたり♪

広い・・白い・・雪原には・・トレースが奥へと何条か・・

ポツリ、ポツリと見える人影は、スキーかスノボーの人たちで、

もっと先には、小蓮華へ登っていく人影・・2,3人や、グループや、ソロや。

後ろからは、10人くらいの一団が・・追いついて・・追い越していった。

ほとんどは、小蓮華めざして、直登気味のルートをとっている。


 クラストは、厚みを増し、3cmくらいの板砂糖みたいなのもできる。

足を上げ気味に歩いても、引っかかったり。

前回、3月20日に、一人で来たときの、滑りやすい雪とは、えらい違いだ!

昨日まで、気温が下がっていて、今日、ようやく上がりだしたところなので、

いくら朝からお日様が当たっても、そうそうすぐに雪はゆるまないのだろう。

「これじゃ、私も滑れないな~ 直滑降で? まあ、パパと歩いて戻るには・・ちょうどいいや」

なるべく傾斜のゆるいルートで・・相変わらず・・もくもくと・・(笑)


 予想以上に風があって・・時折、風が強く吹く・・でもまた、風がやんだりする。

「こんな風じゃ、だめだ! 戻るぞ!」と、言いだすんじゃないかと、風が強まるたびに・・ドキドキ。

 11時すぎ・・展望台の手前のピークには、私が先に着いて・・思案あれこれ。

旦那は慣れないスノーシューだし・・風はあるし・・

今日はここまでにした方がいいだろうな~ どこか風を避けれるところに陣取ろう。

展望台へ行くにしても、雪屁の山側は渡れるかな? 

そばまで行ってみようか? 確実には、ずっと上を高巻く感じかな?

雪屁の左側の鞍部へは・・急な斜面・・でも、

前回、スノーシューの人たちは、そこを登っていっているのを見ているので、

旦那は可能だけど、あまり急な斜面は登らせたくないしな。

そこへ、後からたどり着いた旦那に・・

 「あの雪屁の向こうが展望台なんだけどね。でも登るの大変だから、ここにしようか?」

 「あんな雪屁・・危ないだろう?」

 「雪屁の向こうは、広くなっているから、危なくはないんだけどね」

 「じゃあ、行けばいいじゃない。」



・・って、ことで・・鞍部めざして・・

旦那は、どんどんガシガシ先に登っていってしまった。

私・・前回はジグを切ることを考えて、展望台へ行くのは、さっさと諦めたのだけれど・・

今日は・・せっかくなので、彼に大雪渓を見せてあげたい!・・と、アシウラレンで♪

柔らかい雪なら、この傾斜でも滑れそうだけど・・このクラスト・・帰りもアシウラレンだな!などと、考えながら。

もう少しで鞍部というところで、上からきた4人グループの先頭の人が滑り降りていった・・

「板、回らない~!」と、叫びながら、ほぼ直滑降で・・ず~っとむこうの方まで。

他の人たちも、最初1回だけターンしたあとは・・直滑降~


鞍部から右へ一段上がって・・旦那はすでに、あっちをパチリ、こっちをパチリ。

11:30・・展望台は風もなく・・最高の展望日和♪ 右下に、いつも滑って遊ぶ斜面が見える。

ザックに腰を下ろして・・ひらたさんの、おにぎりが・・美味しい♪

旦那は、ザックは下ろしたものの、立って食べている・・そうか、カメラが入っていいるんだものね。

しばらく、ゆっくり休憩・・あの鞍部からの斜面だけは、シールつけたまま降りようか・・などと考えながら。


12:00・・旦那は・・「あっちのピークに行ってみよう!」と、鞍部の反対側・・左側の高みへ。

もともと歩くのは好きで、運動のためにもよく歩いている旦那は、なんだかエンジンがかかってきたみたい(笑)

わたしゃ、このクラスト・・あそこへ行くのはいいけど、下りが自信ない。

シールつけて下るのは、かえって危ないかもな・・と、シールをはずして、先に下ることに。

鞍部までの下りですら、クラストが怖くて、直滑降も心配で・・ほとんど階段下降。

なにせ、今日は、ここまで、起伏の斜面を除いては、一本も滑っていないのだ。

雪さえ柔らかければ、いつもの斜面へだって何本か滑って遊べるのに、今日は全然滑る意欲なし!

鞍部からも、アシウラレン・・板がずれてくるので、板2本幅分のピステンをかけてしまった。


斜面の中ほどまで降りたとき、上から下ってきた旦那・・

 「お前、何やってるの? 滑ればいいだろうが!」

 このとき・・旦那の中で・・明らかに・・何かが変わった(笑)

 「だって、クラストしてるから危ないんだもん」

さらにアシウラレンを続け、下から1/3のところから滑りだした。

直滑降も怖いので、一回ずつ・・腰でぐぐぐとまわしながらターンしては・・止まり・・。

クラストを滑ったことないんじゃないか・・と思える旦那・・

「はいっ、右へ回れっ!」「次は・・左っ!」「止まんないで滑ってけっ!」「はい、次っ!」

・・と、いつの間にか・・T教官。(笑)


 それからは・・「僕の見える範囲で、好きに滑っていっていいよ」

そうは言っても・・まだ、クラスト・・ターンは気をつけながら・・直滑降しながら・・トラバースで・・。


 崖っぽくなってる場所の下の緩斜面で、やっと <少しは> 滑りやすくなった。

旦那は、下部に陣どって、写真を撮りながら・・

小蓮華の稜線に辿りつこうとしている、さっきの10人くらいのグループを眺めたり、

稜線までは行かず、滑ってくる人たち、そして、途中から、高い位置をトラバースして、

横の急斜面を「キャホ~ッ!」と降りてくる人たちを眺めながら、私に・・

 「はい、もう一本!」

 「ほれ、もう一本!」・・と、4本滑らされた。(笑)

その間・・稜線組は・・滑降を始めて・・一人ずつ、広い斜面に降りていく。

あそこだって、クラストしているだろうにな・・怖気づく人だっているだろうな~


 「じゃあ、戻ろうか!」

 空気は・・朝とは一変し・・私は・・旦那に散歩に連れてきてもらったワン子みたいで(笑)

朝は・・私に主導権を取られてなるものかっ!・・的、ご機嫌斜め?・・ま、いつも、こんな感じ(笑)

それにしても・・ほんと、今日は、滑りたい欲求・・なし! 皆無!

クラストだから・・だけか? 朝の気疲れで・・今は全身の疲労感?


歩きながら眺めると、表層雪崩の部分は、上の境がすぱっと直線になっている。

ボーダーとかが滑ったのが起因の雪崩? 

そういう場所が、いくつかあって、さっきのトラバースの人たちも、

そういう場所のデブリの部分は、ガタガタしてそうに横切っていった。


 14:00 栂池ヒュッテに・・到着!

生ビールと、私は・・りんごジュース2杯・・で、 「乾杯~♪ お疲れ様~!」

ここの・・りんごジュース・・大~好き♪

 ロープウェイ駅へ戻る途中の雪は、ちょうどよく緩んでてよかった。

元気があったら、神の田んぼに寄ったら、気持ちよく滑れたかも・・だけど、そんな元気なしっ!

ゴンドラから・・栂の森の斜面を見て、「お前は、あそこは滑れるのかい?」

 「いつも、あそこで練習してんだからっ! あの左のオフピステで練習してんだからっ!」

 「今日はクラストしてて・・ああいう雪は怪我するのっ!」

どうやら・・「俺の方が、まだ上手いな」と、思わせてしまったみたい(笑)

最後の最後まで・・爺ヶ岳から白乗まで・・ぴっかぴか・・最高の一日♪

パパちゃんも、すっかり満足・・ご満悦♪


                         


無事・・楽しく・・下山して・・ 倉下の湯へ。

オレンジ色の柔らかい温泉につかって・・ここも・・お気に入り♪

 「今回の温泉・・2つとも・・よかったな~♪」


                         


パパちゃんのスキー姿は見れなかったけど・・一緒に大展望まで行けたし・・

「合格!」・・ってことで・・パパちゃんのお願い・・かなえてあげましょうかね~ 


 この日の写真を・・フォトストーリーでアルバム <栂池自然園・・ 二人旅> に。

フォトストーリーも初めて・・それを、YouTube にアップしてみたのも初めて・・。

(4/25)gooブログへのYouTubeの貼り付け方法がわかったので、早速・・♪



こちらは・・デジブック

デジブック 『100418栂池』


同じような写真が多いですが・・一緒に雪原を歩いている気分で・・どうぞ♪