10:00 いざ、出発!
「お前、先に歩け」
歩きだしてすぐ、「パパ、スノーシューでよかった~!」と、思った。
雪は・・今日は・・クラスト・・歩くたびに・・ザクッ、ザクッ・・
もし、スキーで平らなところだけのお散歩にしていたら・・
慣れぬスキーとブーツに・・足をとられて・・ころんで・・ギクッかポキッ・・ぞっ!
私が前、旦那が後ろ・・で、もくもくと・・歩く。
私は、いつものペースで・・彼は、彼のペースで・・
彼は足が速いから・・追い抜かされたり・・写真を撮っている間に、私が、また追い抜いたり♪
広い・・白い・・雪原には・・トレースが奥へと何条か・・
ポツリ、ポツリと見える人影は、スキーかスノボーの人たちで、
もっと先には、小蓮華へ登っていく人影・・2,3人や、グループや、ソロや。
後ろからは、10人くらいの一団が・・追いついて・・追い越していった。
ほとんどは、小蓮華めざして、直登気味のルートをとっている。
クラストは、厚みを増し、3cmくらいの板砂糖みたいなのもできる。
足を上げ気味に歩いても、引っかかったり。
前回、3月20日に、一人で来たときの、滑りやすい雪とは、えらい違いだ!
昨日まで、気温が下がっていて、今日、ようやく上がりだしたところなので、
いくら朝からお日様が当たっても、そうそうすぐに雪はゆるまないのだろう。
「これじゃ、私も滑れないな~ 直滑降で? まあ、パパと歩いて戻るには・・ちょうどいいや」
なるべく傾斜のゆるいルートで・・相変わらず・・もくもくと・・(笑)
予想以上に風があって・・時折、風が強く吹く・・でもまた、風がやんだりする。
「こんな風じゃ、だめだ! 戻るぞ!」と、言いだすんじゃないかと、風が強まるたびに・・ドキドキ。
11時すぎ・・展望台の手前のピークには、私が先に着いて・・思案あれこれ。
旦那は慣れないスノーシューだし・・風はあるし・・
今日はここまでにした方がいいだろうな~ どこか風を避けれるところに陣取ろう。
展望台へ行くにしても、雪屁の山側は渡れるかな?
そばまで行ってみようか? 確実には、ずっと上を高巻く感じかな?
雪屁の左側の鞍部へは・・急な斜面・・でも、
前回、スノーシューの人たちは、そこを登っていっているのを見ているので、
旦那は可能だけど、あまり急な斜面は登らせたくないしな。
そこへ、後からたどり着いた旦那に・・
「あの雪屁の向こうが展望台なんだけどね。でも登るの大変だから、ここにしようか?」
「あんな雪屁・・危ないだろう?」
「雪屁の向こうは、広くなっているから、危なくはないんだけどね」
「じゃあ、行けばいいじゃない。」
・・って、ことで・・鞍部めざして・・
旦那は、どんどんガシガシ先に登っていってしまった。
私・・前回はジグを切ることを考えて、展望台へ行くのは、さっさと諦めたのだけれど・・
今日は・・せっかくなので、彼に大雪渓を見せてあげたい!・・と、アシウラレンで♪
柔らかい雪なら、この傾斜でも滑れそうだけど・・このクラスト・・帰りもアシウラレンだな!などと、考えながら。
もう少しで鞍部というところで、上からきた4人グループの先頭の人が滑り降りていった・・
「板、回らない~!」と、叫びながら、ほぼ直滑降で・・ず~っとむこうの方まで。
他の人たちも、最初1回だけターンしたあとは・・直滑降~
鞍部から右へ一段上がって・・旦那はすでに、あっちをパチリ、こっちをパチリ。
11:30・・展望台は風もなく・・最高の展望日和♪ 右下に、いつも滑って遊ぶ斜面が見える。
ザックに腰を下ろして・・ひらたさんの、おにぎりが・・美味しい♪
旦那は、ザックは下ろしたものの、立って食べている・・そうか、カメラが入っていいるんだものね。
しばらく、ゆっくり休憩・・あの鞍部からの斜面だけは、シールつけたまま降りようか・・などと考えながら。
12:00・・旦那は・・「あっちのピークに行ってみよう!」と、鞍部の反対側・・左側の高みへ。
もともと歩くのは好きで、運動のためにもよく歩いている旦那は、なんだかエンジンがかかってきたみたい(笑)
わたしゃ、このクラスト・・あそこへ行くのはいいけど、下りが自信ない。
シールつけて下るのは、かえって危ないかもな・・と、シールをはずして、先に下ることに。
鞍部までの下りですら、クラストが怖くて、直滑降も心配で・・ほとんど階段下降。
なにせ、今日は、ここまで、起伏の斜面を除いては、一本も滑っていないのだ。
雪さえ柔らかければ、いつもの斜面へだって何本か滑って遊べるのに、今日は全然滑る意欲なし!
鞍部からも、アシウラレン・・板がずれてくるので、板2本幅分のピステンをかけてしまった。
斜面の中ほどまで降りたとき、上から下ってきた旦那・・
「お前、何やってるの? 滑ればいいだろうが!」
このとき・・旦那の中で・・明らかに・・何かが変わった(笑)
「だって、クラストしてるから危ないんだもん」
さらにアシウラレンを続け、下から1/3のところから滑りだした。
直滑降も怖いので、一回ずつ・・腰でぐぐぐとまわしながらターンしては・・止まり・・。
クラストを滑ったことないんじゃないか・・と思える旦那・・
「はいっ、右へ回れっ!」「次は・・左っ!」「止まんないで滑ってけっ!」「はい、次っ!」
・・と、いつの間にか・・T教官。(笑)
それからは・・「僕の見える範囲で、好きに滑っていっていいよ」
そうは言っても・・まだ、クラスト・・ターンは気をつけながら・・直滑降しながら・・トラバースで・・。
崖っぽくなってる場所の下の緩斜面で、やっと <少しは> 滑りやすくなった。
旦那は、下部に陣どって、写真を撮りながら・・
小蓮華の稜線に辿りつこうとしている、さっきの10人くらいのグループを眺めたり、
稜線までは行かず、滑ってくる人たち、そして、途中から、高い位置をトラバースして、
横の急斜面を「キャホ~ッ!」と降りてくる人たちを眺めながら、私に・・
「はい、もう一本!」
「ほれ、もう一本!」・・と、4本滑らされた。(笑)
その間・・稜線組は・・滑降を始めて・・一人ずつ、広い斜面に降りていく。
あそこだって、クラストしているだろうにな・・怖気づく人だっているだろうな~
「じゃあ、戻ろうか!」
空気は・・朝とは一変し・・私は・・旦那に散歩に連れてきてもらったワン子みたいで(笑)
朝は・・私に主導権を取られてなるものかっ!・・的、ご機嫌斜め?・・ま、いつも、こんな感じ(笑)
それにしても・・ほんと、今日は、滑りたい欲求・・なし! 皆無!
クラストだから・・だけか? 朝の気疲れで・・今は全身の疲労感?
歩きながら眺めると、表層雪崩の部分は、上の境がすぱっと直線になっている。
ボーダーとかが滑ったのが起因の雪崩?
そういう場所が、いくつかあって、さっきのトラバースの人たちも、
そういう場所のデブリの部分は、ガタガタしてそうに横切っていった。
14:00 栂池ヒュッテに・・到着!
生ビールと、私は・・りんごジュース2杯・・で、 「乾杯~♪ お疲れ様~!」
ここの・・りんごジュース・・大~好き♪
ロープウェイ駅へ戻る途中の雪は、ちょうどよく緩んでてよかった。
元気があったら、神の田んぼに寄ったら、気持ちよく滑れたかも・・だけど、そんな元気なしっ!
ゴンドラから・・栂の森の斜面を見て、「お前は、あそこは滑れるのかい?」
「いつも、あそこで練習してんだからっ! あの左のオフピステで練習してんだからっ!」
「今日はクラストしてて・・ああいう雪は怪我するのっ!」
どうやら・・「俺の方が、まだ上手いな」と、思わせてしまったみたい(笑)
最後の最後まで・・爺ヶ岳から白乗まで・・ぴっかぴか・・最高の一日♪
パパちゃんも、すっかり満足・・ご満悦♪
無事・・楽しく・・下山して・・ 倉下の湯へ。
オレンジ色の柔らかい温泉につかって・・ここも・・お気に入り♪
「今回の温泉・・2つとも・・よかったな~♪」
パパちゃんのスキー姿は見れなかったけど・・一緒に大展望まで行けたし・・
「合格!」・・ってことで・・パパちゃんのお願い・・かなえてあげましょうかね~
この日の写真を・・フォトストーリーでアルバム <栂池自然園・・ 二人旅> に。
フォトストーリーも初めて・・それを、YouTube にアップしてみたのも初めて・・。
(4/25)gooブログへのYouTubeの貼り付け方法がわかったので、早速・・♪
こちらは・・デジブック
デジブック 『100418栂池』
同じような写真が多いですが・・一緒に雪原を歩いている気分で・・どうぞ♪